Critical Angle

臨界角(クリティカル・アングル)

Composition & Properties

成分と性質

SUMMARY

光が外に漏れずに全反射する角度

「なぜダイヤモンドはあんなに輝くのか?」という問いに対する、物理学的な答えがこの「臨界角」です。

光が宝石の内側から空気中へ出ようとする時、ある一定の角度より浅く当たると、光は外に出られずに内側へ跳ね返されます。これを「全反射」と言い、その境界線となる角度を臨界角と呼びます。

この角度は宝石の屈折率によって決まり、屈折率が高いほど臨界角は小さくなります。ダイヤモンドの臨界角は約24.4度と非常に小さいため、一度中に入った光は外に逃げにくく、内部で反射を繰り返して、最終的に上部(クラウン)から一気に放出されます。

逆に、ガラスや水晶は臨界角が大きいため、光が底から抜けやすく、ダイヤモンドほどの輝きは得られません。つまり、カット職人の仕事とは、光がこの「臨界角」の範囲内に収まるように石の角度を調整し、光を閉じ込める檻を作ることだとも言えます。

光ファイバーが光を遠くまで運べるのも同じ原理。科学の法則が、宝石の美しさを支えているのです。