Spodumene

スポジュメン
Spodumene

その名前、なんだかロボットアニメの部品のようで、少し無骨な響きですよね。「スポジュメン」。実はこれ、今話題の電気自動車のバッテリーなどに使われる「リチウム」の主要な資源鉱物なんです。名前の由来も、工業用に採掘される鉱石が灰色で、まるで燃え尽きた灰のように見えたことから、ギリシャ語で「焼いて灰になる」を意味する spodumenos と名付けられました。

そんな工業的な顔を持つ一方で、特定の条件が揃った時だけ、驚くほど美しい宝石の原石として育ちます。舞台となるのは「ペグマタイト」と呼ばれる、マグマの成分が濃縮された巨晶花崗岩の脈の中。リチウムやアルミニウムが豊富な熱水から、ゆっくりと時間をかけて成長するため、時には数メートル(!)にも及ぶ巨大な柱状の結晶になることもあるんです。ここにマンガンが混ざればピンク色の「クンツァイト」、クロムなどが混ざれば緑色の「ヒデナイト」と名前を変え、宝石界のスターとなります。

しかし、研磨職人にとってこれほど悩ましい相手はいません。この石、見る角度によってピンク、薄紫、無色と色が激変する「 多色性 」が非常に強いのです。一番色が濃く見える「C軸」と呼ばれる方向を正面に持ってきたいところですが、悪いことにその方向は、スパッと割れやすい「へき開」の性質と密接に関わっています。「最高の色を出したい、でも割れるのが怖い」。そんな職人の葛藤と高度な技術の末に、あの上品な輝きが生み出されているんですよ。

RELATIONSHIP

Derived Gemstones

この原石から生まれる宝石たち

Kunzite
Kunziteリシア輝石(りしあきせき)
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