グランディディエライト
Grandidierite
グランディディエライト、この舌を噛みそうな名前の鉱物が歴史の表舞台に出たのは1902年のこと。マダガスカルの断崖でフランスの鉱物学者アルフレッド・ラクロワによって発見され、探検家アルフレッド・グランディディエ氏にちなんで名付けられました。
鉱物学的なスペックを見ると、これがまた興味深いんです。成分としてはマグネシウム、鉄、アルミニウムに、ホウ素とケイ素が組み合わさった「ホウケイ酸塩鉱物」に分類されます。 モース硬度 は7.5と水晶よりも硬く、耐久性は十分。しかし、生成される条件はかなりシビアです。ホウ素を含んだ流体が、高温・低圧という特殊な環境下で変成作用を受けることで初めて結晶化します。地殻変動の激しい場所で、いくつもの化学的な偶然が重なって生まれる希少な存在と言えるでしょう。
そして、この石を語る上で外せないのが「 多色性 」と「へき開」という二つの物理的性質。結晶の軸に対して、どの角度から光が入るかで「濃い青緑・緑・無色」の三色に変わるという、極めて強い三色性を持っています。一方で、特定の方向にスパッと割れやすい完全なへき開があるため、加工の難易度は特S級。カッティングの際には、最も美しい色が出る結晶軸の角度を見極めつつ、同時に割れないように刃を入れるという、物理的な制約とのギリギリの戦いが繰り広げられているんですよ。
RELATIONSHIP
Derived Gemstones
この原石から生まれる宝石たち
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