クオーツ(カルセドニー)
Quartz(Chalcedony)
水晶と同じ成分でありながら、全く異なるルックスを持つ「カルセドニー(玉髄)」。この石を人間に例えるなら、単独行動を好む水晶に対して、目に見えないほど小さな仲間たちとスクラムを組む「チームプレーの達人」と言えるでしょう。
鉱物学的には、水晶と同じ二酸化ケイ素ですが、肉眼では見えない微細な石英の結晶が、網の目のようにびっしりと集まってできた「潜晶質(せんしょうしつ)」という構造をしています。育つ場所は、主に溶岩の空洞や岩石の割れ目。そこにシリカを含んだ比較的低温の地下水が流れ込み、気の遠くなるような時間をかけて沈殿・堆積することで形成されます。
この「微細な結晶の集合体」という構造が、カルセドニーに驚異的な「粘り強さ」を与えています。単結晶の水晶はハンマーで叩くと砕け散りますが、カルセドニーは繊維状の組織が衝撃を吸収するため、非常に割れにくいのです。人類がまだ金属を知らなかった時代、この石を削って矢尻やナイフなどの「石器」として使っていたのは、単に硬いからではなく、このタフな性質を経験的に知っていたからなんですよ。
研磨職人にとっては、硬度が7と十分にあり、かつ割れにくいので、安心して加工できる優等生です。磨き上げると、キラキラしたガラス光沢ではなく、とろりとした温かみのある「蝋(ロウ)光沢」を見せてくれます。成分に含まれる不純物によって、赤ならカーネリアン、緑ならクリソプレーズ、縞模様があればアゲート(瑪瑙)と名前を変える、変幻自在な鉱物界の名脇役です。
RELATIONSHIP
Derived Gemstones
この原石から生まれる宝石たち
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