Fluorite

フローライト
Fluorite

「世界で最もカラフルな鉱物」という称号を持つフローライト。和名の「蛍石(ほたるいし)」は、加熱するとパチパチと発光することに由来しますが、英語名の由来はラテン語の「流れる(fluere)」です。これは、かつて鉄などの金属を溶かす際に、この石を混ぜると融点が下がり流れやすくなる「融剤」として使われていた、働き者な歴史から来ています。

鉱物としての正体は、カルシウムとフッ素が結びついた「フッ化カルシウム」。マグマの活動に伴う熱水鉱脈の中で、鉛や亜鉛といった金属鉱物と共に育ちます。面白いのはその結晶の形。自然界では、まるで定規で測ったような完璧な「正六面体(サイコロ型)」や、ピラミッドを底面で貼り合わせたような「正八面体」として現れます。この幾何学的な美しさは、原子の配列がそのまま形になった、地球の数学とも言えるでしょう。

しかし、その美しさを宝石として定着させるのは至難の業です。 モース硬度 は「4」の基準となる石で、ナイフで傷つくほど柔らかい上に、「へき開」という特定の方向に割れる性質が非常に強いのです。正八面体の4方向にスパッと割れやすいため、 ファセット (切子)面を刻もうとすると、パキッと剥がれてしまうこともしばしば。それでも職人が挑み続けるのは、紫、緑、青、黄と無限に広がる色帯(カラーバンド)や、ブラックライトで怪しく光る蛍光現象など、他の石にはない幻想的な世界が詰まっているからに他なりません。

RELATIONSHIP

Derived Gemstones

この原石から生まれる宝石たち

Fluorite
Fluorite蛍石(ほたるいし)
Related Journals & Products

Fluorite Varieties