Sphalerite

スファレライト
Sphalerite

スファレライトという名前、実はギリシャ語で「裏切り者」や「欺く」を意味する sphaleros が語源なんです。なんだか穏やかじゃないですが、これは昔の鉱夫たちが鉛を含む「方鉛鉱」と間違えて採掘し、「鉛が全く採れないじゃないか!」と悔しがった歴史から来ています。和名では閃亜鉛鉱(せんあえんこう)。その名の通り亜鉛の最も主要な鉱石であり、実は私たちの生活を支える金属資源としても重要な存在です。

鉱物マニアを唸らせるのは、なんといってもその驚異的な光学スペックでしょう。光を虹色に分ける「分散度」は0.156。これはダイヤモンド(0.044)の約4倍というとんでもない数値です。しかし、それだけのポテンシャルを持ちながら、宝石としての流通が限られるのには理由があります。 モース硬度 が3.5から4と非常に低く、コインで擦るだけで傷がつくほど柔らかい上に、特定の方向にスパッと割れる完全なへき開を持っているからなんです。

生成されるのは、主にマグマの活動による熱水鉱床。方鉛鉱や黄鉄鉱、石英などと共に晶出します。面白いのは、含まれる鉄分の量によって見た目が激変すること。鉄分が少なければ透明感のある美しいオレンジや赤色(ルビーブレンドと呼ばれます)になりますが、鉄分が多いと不透明な黒色になり、鉱山用語で「ブラックジャック」なんて呼ばれたりもします。ギラギラとした強い樹脂光沢を放つその原石は、脆くも美しい、まさに自然が生んだ芸術品です。

RELATIONSHIP

Derived Gemstones

この原石から生まれる宝石たち

Sphalerite
Sphalerite閃亜鉛鉱(せんあえんこう)
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Sphalerite Varieties