パールオイスター
Pearl Oyster
宝石の真珠を生み出す「お母さん」ですが、実はこの貝殻そのものが『バイオミネラル(生体鉱物)』と呼ばれる、極めて高度な鉱物の一種だということはあまり知られていません。
成分は、鍾乳洞や大理石と同じ炭酸カルシウム(アラゴナイト)。ですが、ただの石灰の塊ではありません。厚さ数ミクロンという極薄の結晶がレンガのように整然と積み重なり、その隙間をタンパク質が接着剤として埋めています。このあまりに精緻な積層構造が光を干渉させ、あの濡れたような虹色(イリデッセンス)を生み出しているんです。
海から引き揚げられたばかりの姿は、フジツボや海藻が付着して、まるで無骨な岩のよう。外敵から身を守るためのその荒々しい外見と、内側に広がる滑らかで神々しい「真珠層」とのギャップは、原石以上の衝撃があります。
歴史は真珠そのものよりも古く、正倉院の宝物に見られる「螺鈿(らでん)」細工や、高級時計の文字盤、ボタン素材として、人類はこの「海が作った構造色」に魅了され続けてきました。 繊細な光沢の日本の「アコヤ貝」、皿のように巨大で金色に輝くオーストラリア等の「シロチョウ貝」、妖艶なタヒチの「クロチョウ貝」。それぞれが異なる色の海を抱きしめているのです。
RELATIONSHIP
Derived Gemstones
この原石から生まれる宝石たち
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