コーラル
Coral
今回は、この少し変わった出自を持つ「バイオミネラル(生物鉱物)」についてお話ししましょう。
鉱物学的な正体は、微細な「カルサイト(方解石)」の集合体です。主成分は炭酸カルシウムですが、これがただの石灰岩と違うのは、サンゴ虫という小さな生物が、自らの骨格として作り出した結晶だということ。つまり、地中のマグマではなく、生命活動によって生み出された「生きている鉱物」なのです。
「育つ土壌」にあたるのは、太陽の光も届かない深く冷たい海の底。私たちが南の島で見かける浅瀬のサンゴ礁とは別物で、宝石になる「貴サンゴ」は、水深100メートルから、深いものでは1000メートル以上の深海で、激しい海流に耐えながらひっそりと成長します。そのスピードは、1センチ育つのに数十年。私たちが手にする小さなルース一つにも、数百年という悠久の時間が刻まれているのです。
加工においても、サンゴは非常に「人間臭い」特徴を見せます。有機質を含んでいるため、研磨の際に摩擦熱を与えすぎると、人間が火傷をするように表面が白く焼けたり、「ヒ」と呼ばれるヒビが入ったりしてしまいます。鉱物でありながら熱や酸に弱い。職人はまるで生き物を扱うかのように、優しく、慎重に刃を当てて、あの独特の温かみのある艶を引き出しているんですよ。
RELATIONSHIP
Derived Gemstones
この原石から生まれる宝石たち
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