マラカイト
Malachite
その鮮烈な緑色は、紀元前の昔から人々を惹きつけてやみません。マラカイト、和名で「孔雀石(くじゃくせき)」。この石の正体は、誤解を恐れずに言えば美しい「銅のサビ」です。地中にある銅鉱脈が雨水や地下水と反応し、長い時間をかけて酸化・変質することで生まれる「二次鉱物」というグループに属します。
「育つ」という表現がこれほど似合う石もありません。銅を含んだ水溶液が岩の隙間から染み出し、水分が蒸発する過程で少しずつ成分が沈殿していきます。それが積み重なり、まるで鍾乳石のようにモコモコとしたブドウ状の塊(腎臓状)へと成長するのです。私たちが目にするあの独特の縞模様や同心円模様は、この沈殿のリズムや環境の変化が、木の年輪のように刻まれた記録そのものなんですよ。
鉱物としての硬度は3.5〜4とかなり低く、ナイフで簡単に傷がついてしまうほど。その柔らかさゆえに、古代エジプトでは砕いてアイシャドウに、日本では「岩絵具」の緑色の原料として使われてきた歴史があります。研磨職人にとっては、削りやすい反面、摩擦熱に弱く、艶(つや)を出すのにコツがいる相手。優しく磨き上げることで初めて、プラスチックのような独特の光沢と、孔雀の羽のような優雅な模様が浮かび上がるのです。
RELATIONSHIP
Derived Gemstones
この原石から生まれる宝石たち
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