夏だけの石?いいえ。冬のニットにこそ映える「氷のようなラリマー」
夏だけの石ではない、冬にも映える「ラリマー」の魅力。白ニットに合わせる「アイスブルー」としての楽しみ方や、美しい模様「タートルバック」について解説します。

ラリマーという宝石に対して、どんなイメージをお持ちでしょうか。 燦々と輝く太陽、白い砂浜、そしてカリブ海の開放的なブルー。多くの人が「夏に似合う石」「リゾートで着けたいジュエリー」という印象を抱いていると思います。
確かに、夏の素肌にラリマーは最高にマッチします。けれど、もしあなたが秋風が吹いた瞬間に「また来年ね」とラリマーをジュエリーボックスの奥にしまっているのなら、それはとてももったいないことかもしれません。
実はラリマーは、冬にこそ、その真の美しさを発揮する宝石でもあるからです。
灼熱のカリブ海で生まれた石が、なぜ日本の寒い冬に似合うのか。 今回は、大人の女性に提案したい、洗練された「冬のラリマー」の楽しみ方についてお話しします。
雪景色に溶け込む「アイスブルー」の魔法
冬の空気は澄んでいて、どこか青みがかっています。 雪の影、凍った湖面、キンと冷えた朝の空。冬の景色の中にある「青」は、静かで透明感があります。
ラリマーの独特な水色は、見方を変えると、この冬の景色にとてもよく似ているのです。 夏の強い日差しの下では「トロピカルなマリンブルー」に見えていた色が、冬の柔らかな光の下では、まるで氷河を切り取ったような「アイスブルー」へと表情を変えます。
この色の変化こそが、冬のラリマーの醍醐味。 「熱帯の海」という先入観を一度捨てて、その色をフラットな目で見てみてください。そこには、冬の静寂に寄り添うような、ひんやりとした気高い美しさがあることに気づくはずです。
白いニットと合わせる、大人の余裕
冬のファッションにおいて、ラリマーは最高のアクセントになります。 特におすすめしたいのが、ボリュームのある白いニットや、ライトグレーのカシミヤとのコーディネートです。
冬の服はウールやモヘアなど、ふんわりとした温かみのある素材が多くなります。そこに、つるりとした質感のラリマーを合わせる。 すると「異素材のコントラスト」が生まれ、ほっこりしがちなニットスタイルが、一気に洗練された都会的な印象に引き締まるのです。
全身をホワイトやペールトーンでまとめた「冬のパステルコーデ」の仕上げに、ラリマーのペンダントをひとつ。 それはまるで雪の結晶を胸元に飾っているようで、とてもロマンチックで上品な装いになります。
模様を楽しむなら「タートルバック」を
冬の澄んだ空気の中では、石の模様もより鮮明に見えてきます。 もしこれからラリマーを手に入れるなら、ぜひ模様にもこだわってみてください。
ラリマーの中でも特に評価が高いのが、青と白のコントラストがはっきりしていて、網目のような模様が入っているもの。その見た目が亀の甲羅に似ていることから「タートルバック」と呼ばれています。
この模様は、見ようによっては「氷に入ったクラック(ひび)」や「凍りついた水面」のようにも見え、冬の装いに芸術的な深みを与えてくれます。 白い部分が多いミルキーな石なら優しげに、青が濃く模様がはっきりした石ならクールに。自分の冬のワードローブにはどちらが似合うか、想像しながら選ぶのも楽しい時間です。
自分の「熱」を冷ます、鎮静の石
冬は、外の寒さとは裏腹に、イベントや仕事の締切などで意外と忙しく、頭が熱くなりやすい季節でもあります。 暖房の効いた部屋で少しのぼせてしまったり、年末に向けて気ばかり焦ってしまったり。
そんなとき、ふと手元のラリマーに触れてみてください。 石のひんやりとした感触と、その静かなアイスブルーの色が、高ぶった神経を鎮め、冷静さを取り戻させてくれます。
「カリブの海」が持つリラックス効果は、形を変えて「冬の癒やし」としても機能してくれるのです。
季節を問わず愛せる、一生のパートナー
宝石は、身につける季節を限定する必要はありません。 夏には夏の、冬には冬の表情を見せてくれる。その多面性を発見することこそが、ジュエリーと長く付き合う秘訣です。
吐く息が白くなる朝、厚手のコートの襟元からチラリと覗くアイスブルー。それは重たくなりがちな冬の装いに、ハッとするような光と抜け感を与えてくれます。 都会の冬に舞い降りた小さな「氷の魔法」を身に纏い、澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込んで、颯爽と街へ出かけましょう。




