AquamarineMarch 4, 2026

サンタマリアって何?アクアマリンの深い色合いに隠された秘密

3月の誕生石アクアマリン。実は「サンタマリア」と呼ばれる、深いブルーの特別な石があるのをご存知ですか?幻の宝石とも言われる、美しい濃い青色の秘密を紹介します。

サンタマリアって何?アクアマリンの深い色合いに隠された秘密

いつもの水色とは違う、もうひとつの顔

3月の 誕生石 といえば、透き通るような淡い水色のアクアマリンを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。春先の暖かな日差しにぴったりの、優しくて爽やかな宝石ですよね。

見ているだけで心が洗われるような、澄み切った水色。そんな穏やかなイメージが強いアクアマリンですが、実は、まるで深い海をそのままきゅっと閉じ込めたような、濃くて鮮やかなブルーを持つものがあるのです。

ジュエリーがお好きな方なら、もしかすると「 サンタマリア ・アクアマリン」という名前を耳にしたことがあるかもしれません。少しロマンチックな響きを持つこの名前は、いったいどこからやってきたのでしょうか。

「サンタマリア」という名前のルーツ

この名前は、もともとブラジルの ミナスジェライス 州にある「サンタマリア・デ・イタビラ鉱山」で採掘されていたことに由来しています。

この鉱山で見つかったアクアマリンは、他の産地のものとは比べ物にならないくらい、濃くて深みのある青色をしていました。一般的なアクアマリンはパステルカラーのような薄い水色が多いので、この鮮烈なブルーは当時のジュエリー業界で大きな話題になったそうです。

ただ、残念なことにこのサンタマリア鉱山は、すでに良質な原石を取り尽くしてしまい、今はほとんど閉山状態になっています。そのため、本来の「ブラジル・サンタマリア鉱山産」のアクアマリンはとても数が少なく、幻の宝石になりつつあるのです。

産地を越えて受け継がれる、深い青の称号

それでも、今でもジュエリーショップで「サンタマリア」という名前を見かけることがありますよね。

実は現在、この名前は特定の鉱山の名前としてだけでなく、最高品質の濃いブルーを持つアクアマリンの「カラーグレード(色の評価)」を指す言葉として使われることが一般的になっています。

たとえば、アフリカの モザンビーク などで採れた石であっても、サンタマリア鉱山のものに匹敵するくらい美しい深い青色をしていれば、「サンタマリア・アフリカーナ」や、シンプルに「サンタマリアカラー」として扱われることがあります。産地は違っても、その特別な色の深さに対する称賛が名前に込められているのですね。

淡く透き通る水色のアクアマリンも軽やかで素敵ですが、もしどこかでハッとするような濃いブルーのアクアマリンに出会ったら、それがサンタマリアと呼ばれる特別な色合いかもしれません。

次にガラスケースを覗き込むとき、少しだけこの深い青の秘密を思い出していただけたら嬉しいです。

月野 結絵(Tsukino Yue)
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月野 結絵(Tsukino Yue)

ジュエリーの魅力を言葉で磨くライター。天然石の美しさやコーディネートの楽しさを、瑞々しい感性でお伝えします。現在、宝石学やトレンドを勉強中。Jewelism Marketを通じて、皆様と素敵なジュエリーとの「結び目」になれるような記事をお届けします。

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