EmeraldJanuary 30, 2026

「透明じゃなくていい」という新しい選択。おもちゃみたいに可愛い「ミルキーエメラルド」の世界

高価で敷居が高いエメラルドのイメージを一新。若い世代におすすめの「ミルキーエメラルド」の魅力と、Tシャツやデニムに合わせるカジュアルな楽しみ方を提案します。

「透明じゃなくていい」という新しい選択。おもちゃみたいに可愛い「ミルキーエメラルド」の世界

「エメラルドって、おばあちゃんの指輪についている石でしょう?」 「高そうだし、まだ私には早いかな」

もし、あなたがエメラルドに対してそんなイメージを持っているなら、それは少しもったいないかも。 確かに、百貨店のショーケースに並んでいるような、濃い緑色で透き通ったエメラルドは素敵です。でも、それだけがエメラルドの正解ではありません。

今、おしゃれな人たちの間で密かに注目を集めているのが、あえて透明感のない「ミルキーエメラルド」。

まるで砂糖菓子や、溶けかけのミントアイスのような、淡く優しいグリーン。 今回は、気負わずカジュアルに楽しめる、新しいエメラルドの世界へご案内します。

完璧じゃないから、愛おしい。「ソルベカラー」の魔法

宝石の教科書には「エメラルドは透明度が高く、色が濃いほど価値がある」と書かれています。 しかし、ファッションの価値観はもっと自由です。

ミルキーエメラルドとは、その名の通り、石の内部に インクルージョン (内包物)がたくさん含まれていることで、全体が白っぽく、ふんわりとして見えるエメラルドのこと。

ギラギラとした強い輝きはありませんが、その代わりに、ミルクのような柔らかい光を放ちます。 その色は、パステルグリーンのソルベや、マスカットキャンディのよう。

「高級品!」という威圧感がなく、どこか「おもちゃの指輪(トイリング)」のようなレトロでポップな可愛らしさがあるのが最大の魅力です。 完璧に磨き上げられた美人よりも、そばかすのある無邪気な笑顔がチャーミングに見える。ミルキーエメラルドは、そんな愛嬌たっぷりの宝石なのです。

Tシャツとデニムにこそ似合う「抜け感」

高級な透明のエメラルドは、どうしても合わせる服を選びがちです。ドレスやスーツには合いますが、普段着に合わせると「石だけ浮いてしまう」なんてことも。

その点、ミルキーエメラルドは最強の「普段使いジュエリー」です。

洗いざらしの白いTシャツに、色落ちしたデニム。そんなラフなスタイルの手元に、ポテッとしたミルキーエメラルドのリングをひとつ。 石の持つ「おもちゃっぽい可愛さ」が、カジュアルな服と絶妙にマッチして、頑張りすぎないおしゃれな手元を作ってくれます。

また、シルバーアクセサリーとの相性も抜群です。 ごつめのシルバーリングと重ね付けしても、ミルキーな緑色がハードさを中和してくれて、今っぽいストリートな雰囲気に。 「宝石を身につける」と構えるのではなく、お気に入りの雑貨を身につけるような感覚で楽しめる。それがこの石のいいところです。

世界にひとつ、あなただけの「模様」を探す旅

ミルキーエメラルドの面白さは、ひとつとして同じ顔の石がないことです。

全体が均一にクリームソーダのような色をしているものもあれば、濃い緑と白い部分がマーブル模様のように混ざり合っているものもあります。中には、黒い点々がスパイスのように入っているものも。

透明な宝石の世界では「欠点」とされる内包物も、ミルキーエメラルドの世界では「個性」であり「アート」です。

お店でたくさんの石を並べてみたとき、 「この模様、森の中の地図みたい」 「こっちは、なんだかメロンみたいで美味しそう」 そんなふうに、直感で「好き!」と思える石に出会えたときの喜びは格別です。

誰かが決めたグレード(等級)ではなく、自分の感性で選ぶ。 それは、何よりも贅沢な宝石の楽しみ方だと思いませんか?

手が届くプライスで、本物の緑を

そして、若い世代にとって一番嬉しいのが「価格」です。

最高品質のエメラルドは数十万円、数百万円するのが当たり前ですが、ミルキーエメラルドや、 カボションカット (丸いドーム型のカット)のカジュアルなものなら、数千円から数万円で手に入るものがたくさんあります。

「初めての給料で」「ちょっとした自分へのご褒美に」 そんな等身大の予算で、地球が生み出した「本物のエメラルド」を手にすることができるのです。

プラスチックやガラスのアクセサリーも可愛いけれど、やっぱり天然石には、長い時間をかけて地球が育んだ温もりがあります。 安っぽく見えないのに、遊び心がある。大人の階段を登り始めた私たちに、これほどぴったりな宝石はないでしょう。

繊細だからこそ、大切にする練習を

最後にひとつだけ、アドバイスを。 見た目はカジュアルで親しみやすいミルキーエメラルドですが、中身はやっぱり「エメラルド」。 衝撃や乾燥には弱いという、デリケートな性質は変わりません。

家事をするときや、重い荷物を持つとき、お風呂に入るときは外してあげる。 そんなちょっとした気遣いも、ジュエリーと付き合うための素敵なレッスンです。

「手がかかる子ほど可愛い」と思いながら、優しく扱ってあげてください。そうすれば、その優しいミントグリーンは、長くあなたの日常を彩ってくれるはずです。

エメラルドはもっと自由に楽しんでいい

「宝石=透明でキラキラ」という固定観念を捨ててみてください。

濁っていたっていい。色が薄くたっていい。 おもちゃみたいにコロコロとしたミルキーエメラルドは、ルールに縛られない自由な感性を持つあなたにこそ、ふさわしいパートナーです。

次の休日は、古着屋巡りのついでに、ジュエリーショップを覗いてみませんか? 運命の一粒が、ショーケースの隅っこで、あなたに見つけてもらうのを待っているかもしれません。

Jewelism Market 編集部
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Jewelism Market 編集部

宝石の「歴史」と「個性」にフォーカス。石そのものが持つ美しさと、背景にある奥深い世界をお届けします。

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