SapphireJanuary 22, 2026

婚約指輪に「あえて」のサファイアを。英国王室が愛した、誠実な青の物語

婚約指輪=ダイヤモンドだけではありません。英国王室も愛したサファイアに込められた「誠実」な愛の物語と、あえて青を選ぶ特別な意味をご紹介します。

婚約指輪に「あえて」のサファイアを。英国王室が愛した、誠実な青の物語

「プロポーズ」という言葉を聞いて、パッと思い浮かべるのはどんな景色ですか? 夜景の見えるレストラン、ひざまずく彼、そしてパカッと開いた箱の中で輝く……きっと多くの人が、そこで「透明なダイヤモンド」を想像すると思います。

もちろん、ダイヤモンドの永遠の輝きは素敵です。でも、もしあなたが「みんなと同じはちょっとつまらないな」とか、「もっとふたりの絆に寄り添うような色が欲しい」と感じているなら、選択肢をもう一つ増やしてみるのはいかがでしょうか。

それは、深く静かな「青」を薬指に飾ること。サファイアの婚約指輪です。

実は、世界で一番有名な婚約指輪はダイヤモンドではありません。 イギリスのウィリアム皇太子がキャサリン妃に贈った、あの大きなブルーサファイアのリングです。もともとは、亡き ダイアナ元妃 が愛用していたもの。「母の愛が、二人の門出を見守ってくれるように」という願いを込めて、ウィリアム皇太子はこの指輪を選んだそうです。

時を超えて受け継がれる宝石。なんだか背筋が伸びるような、素敵なエピソードですよね。

でも、王室がサファイアを選んだ理由は、単なる好みだけではないと言われています。そこには、この石が持つ特別な意味が隠されています。

サファイアの石言葉は、「誠実」「慈愛」、そして「徳望」。 古くからヨーロッパの王侯貴族たちは、この石を「一途な愛の象徴」として大切にしてきました。中世には「浮気心を持つと石の色が濁る」なんていう、ちょっとドキッとするような伝説もあったほど。それくらい、パートナーへの揺るぎない愛を誓うにはぴったりの石なのです。

ダイヤモンドが「永遠」を象徴するなら、サファイアが象徴するのは「真実」や「信頼」と言えるかもしれません。

これから始まる長い結婚生活。晴れの日ばかりではなく、雨の日もあるでしょう。そんな時、ふと手元を見て、深く澄んだ青色が目に入る。 「誠実に、真心を込めて相手と向き合う」 この石は、そんな初心を静かに思い出させてくれるはずです。

そして、毎日身につける婚約指輪だからこそ、「扱いやすさ」も見逃せないポイントです。 実はサファイア、繊細そうな見た目に反してすごくタフな石なんです。硬さはダイヤモンドに次ぐ世界第2位。アルコール消毒や水濡れにも強いので、神経質にならなくても大丈夫。輝きが曇ってきたら、食器用洗剤と歯ブラシでササッと洗うだけでOKという気楽さも魅力です。 (ただし、保管するときだけは、さらに硬いダイヤモンドとぶつからないように分けてあげてくださいね)

結婚式のおまじない「サムシング・ブルー(何か青いもの)」を、エンゲージリングとして毎日身につけられるというのも、なんだか縁起が良いと思いませんか?

キラキラと派手に主張する輝きもいいけれど、吸い込まれるような深い青を、愛の証にする。 流行り廃りに流されない、そんな「大人な選択」ができる二人は、きっと素敵な家庭を築いていけるはずです。もしジュエリーショップに行く機会があったら、ダイヤモンドの隣にある青い光を、一度手に取ってみてください。その知的な美しさに、きっと心が動かされるでしょう。

月野 結絵(Tsukino Yue)
Written by

月野 結絵(Tsukino Yue)

ジュエリーの魅力を言葉で磨くライター。天然石の美しさやコーディネートの楽しさを、瑞々しい感性でお伝えします。現在、宝石学やトレンドを勉強中。Jewelism Marketを通じて、皆様と素敵なジュエリーとの「結び目」になれるような記事をお届けします。

More Stories & Items

Related Contents