OpalJanuary 5, 2026

二つとして同じ顔がない石。オパールの「遊色効果」に見る、偶然という名のアート

角度を変えるたびに表情を変えるオパールの不思議。水分を含むこの石ならではの魅力と、自分だけの「運命の石」に出会う楽しみについて綴ります。

二つとして同じ顔がない石。オパールの「遊色効果」に見る、偶然という名のアート

「この石、生きてるんじゃない?」って思うこと、ありませんか。オパールを眺めていると、いつもそんな錯覚に陥ります。赤、緑、青、オレンジ。光の当たり方ひとつで、万華鏡のように色が揺らめく現象を「プレイ・オブ・ カラー (遊色効果)」と呼びますが、まさに光が遊んでいるような自由さがたまらないんですよね。

オパールが他の宝石と決定的に違うのは、その構造に水分を含んでいること。だからこそ、みずみずしい艶めきがあるし、同時にとてもデリケートでもあります。乾燥しすぎるとヒビが入ってしまうこともあるなんて、なんだか手のかかるペットみたいで、かえって愛着が湧いてきたりして。

実はオパールの遊色効果は、石の内部に並んだシリカの粒子が光を回折させることで起きる物理現象です。粒の大きさが揃っていると綺麗に光るし、その並び方で浮かぶ色が変わる。自然界が作り出したナノレベルの配列なんて、想像するだけで気が遠くなりそうです。

お店でオパールを選ぶときは、スペックよりも「直感」がすべてだと私は思っています。夜空のようなブラックオパールに惹かれる日もあれば、朝霧のようなホワイトオパールに癒やされたい日もある。ひとつとして同じ模様がないからこそ、目が合った瞬間が運命です。誰かと比べる必要なんてない、自分だけの景色を指先に閉じ込めておく。そんな密やかな楽しみ方が、オパールにはよく似合います。

Jewelism Market 編集部
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Jewelism Market 編集部

宝石の「歴史」と「個性」にフォーカス。石そのものが持つ美しさと、背景にある奥深い世界をお届けします。

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