MorganiteJanuary 21, 2026

ショーケースを飛び出して、あなたのそばへ | 宝石界のシンデレラストーリー vol.3

モルガナイトの現在の価値や人気、エンゲージリングとしての需要、日常使いでの注意点(硬度)を解説。宝石店で出会える身近な宝石としての魅力をモルガナイトの視点で語ります。

ショーケースを飛び出して、あなたのそばへ | 宝石界のシンデレラストーリー vol.3

デビューから100年ちょっと。宝石としてのキャリアはまだまだ若手だけど、今の私は世界中で愛されているわ。 最近では、エンゲージリング(婚約指輪)に私を選んでくれるカップルも増えているのよ。知ってた?

「えっ、婚約指輪といえばダイヤモンドじゃないの?」って思うかもしれないわね。もちろん、ダイヤモンド先輩のあの圧倒的な硬さと輝きには敬意を表するわ。でも、「愛」を誓うのに、必ずしも一番硬い石じゃなきゃいけないなんてルール、どこにもないでしょ? 私の石言葉には「優美」「愛」「清純」といった意味があるの。何より、この優しいピンク色は、見る人の心を穏やかにして、喧嘩した時だって素直な気持ちにさせてくれる……気がしない?

それに、私はベリル家の子だから、硬度(硬さ)も7.5から8くらいあるの。これは、日常的に身につけるジュエリーとしては十分な強さ。もちろん、ダイヤモンド先輩やルビー、サファイア姉さんたちには負けちゃうから、激しいスポーツをする時なんかは外してほしいけど、普通に大切にしてくれれば、ずっとあなたのそばで輝き続けるわ。

最近の私は、色味のバリエーションも豊富なのが自慢なの。 桜の花びらのような淡い「ライトピンク」の子もいれば、熟れた桃のような「ピーチピンク」、少しオレンジがかったシャンパンのような色味の子もいるわ。 特に、色が濃くて鮮やかな子は「トップカラー」なんて呼ばれて、コレクターの方たちにも人気なのよ。でも、私は個人的に、肌に溶け込むような淡いピンク色も大好きなの。日本人の女性の肌色には、私のピンク色が特によく似合うって言われているのよ。つけた瞬間、肌のトーンがパッと明るく見えて、血色が良く見えるマジック。これこそ、私が「天然のチーク」なんて呼ばれる理由かもね。

もし私に会いたくなったら、どうすればいいか。 もちろん、 スミソニアン博物館 に行って、世界最大級の巨大な私を眺めるのも素晴らしい体験よ。でも、ガラス越しに眺めるだけじゃ、私の本当の温もりは伝わらないわ。

もっと近くの 街のジュエリーショップを覗いてみて。そこには、あなたと出会うのを待っている私が必ずいるはず。 ルース(裸石) のままも素敵だし、ゴールドやプラチナの枠に留められておめかししたのも可愛いでしょ?

私はね、ショーケースの中でライトを浴びて澄ましている時も好きだけど、やっぱり誰かの肌の上に乗った時が一番幸せ。「わぁ、綺麗」ってあなたが微笑んでくれた時、私はもっと輝ける気がする。 誰かに見せるためだけじゃなくて、ふとした瞬間に自分の手元を見て、あなたが元気になれるように。そんな「お守り」のような存在になれたら嬉しいな。

「愛想が良くて、可愛くて、ちょっとセレブな後ろ盾がある」。 そんな私、モルガナイト。 あなたの毎日に、ほんの少しのときめきと、優しい彩りを添えてあげたいな。

ふと目が合ったら、その時はどうぞよろしくね。 あなたの指先で、一番の親友になれる日を楽しみに待ってるわ。

【Jewelism コラム】 モルガナイトの モース硬度 は7.5~8と、水晶(硬度7)よりも高く、日常使いのジュエリーとして十分な耐久性を持っています。近年は、ダイヤモンド以外の選択肢として、欧米を中心にブライダルジュエリーとしての需要も高まっています。色はピンクからオレンジがかったピンクまで幅広く、一般的に色が濃いものほど価値が高いとされますが、肌馴染みの良い淡い色合いも日本国内では高い人気を誇ります。そしてスミソニアン博物館には、圧巻の約1,600カラットという巨大なモルガナイトが収蔵されています。近くに行かれる際は是非見てみてくださいね。

Jewelism Market 編集部
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Jewelism Market 編集部

宝石の「歴史」と「個性」にフォーカス。石そのものが持つ美しさと、背景にある奥深い世界をお届けします。

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